「皿男/電話の幽霊」他

「ほら、知ってるだろ、俺の友達。一昨年六本木でやってたバロウズナイトでさ、酔っぱらって踊りまくってた奴」
「けつを蹴られて泣いてたホモ野郎だろ」

 私と彼は池袋の水族館にいた。アマゾン河流域の魚や何やらを集めたプールの前で、ベンチに座って話していた。買ってきたレコードの解説が英語まじりのドイツ語だったので、彼に読んで貰っていたのだ。淡水に棲む海豚や、エイや、体より長い髭がトゲみたいに突き出た変な魚がのらくらと動き回る度に、私たちの後ろでその影が明滅する。彼はベンチの上に片足を投げ出して、煙草のフィルタ部分をそこいらにちぎり捨てながら喫っていた。
「被害者は三十五歳女性、三人の子供の母親で、アパートの隣人に撃ち殺された。彼女は抗議しに行った‥‥‥隣人の独身男がいつも酷い騒音をたてるので、抗議しに行った。彼は夜中になると必ず、呻くような咳をして動き回る、昼間に、一人で奇妙な喚声を何度もあげ、大声で歌を歌い始める。
「小言を言おうとした彼女が部屋のドアを開けると、男はショットガンを持って立っていた。女性は一時間後に病院で死亡。現場に落ちていたのは十二番ゲージのショットシェル一個、それと、プラスチックのチューブ、アルミ製のスプーン、錆びて赤くなった安全ピン。Prinzregentenstrasse X-XXXX, Mnchen
「この通りは知ってるよ、美術館があるんだ」

Lyrical acoustic number rudely thrown off balance by retching electronic sounds.... Who can really say Yes, it's all right?.... It's a bit of a pain.


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