浦安釣方の全て・・・その参 

パート3-4〜3-5


パート3−4
<<釣り方>>
感度の良いPEラインと磯竿2号のタックルで話を進めて行きます。
パート2で予告した通りサヨリの「アタリの聞き分け」を可能にしたのがPEラインの出現で、
其のアタリはコツコツと感じる「前アタリ」と竿先迄グーンと持ち込む「本アタリ」そして目でも
確認出来、すでにハリ掛かりしている「ジャンプアタリ」の三通りに大別出来ます。

ここで特に重要なのが、流し釣や置き竿では掴みにくいこの「前アタリ」を知る事で、
次に来る「本アタリ」(これで合わせる)のタイミングをはかったり、エサの動きにアクション
(ストップ&ゴー)を付け食い渋った時の食い気を出させる事も可能になります。
又、その事は根強い人気をほこるルアーフィシングの様な「ゲーム性」を高める結果にもつながります。

次に良く質問される「サビく速度」ですが、条件によって様々に変化します。
基本的には「前アタリ」の取り易い「波の抵抗を竿先で感じる速度」と為るわけですが、
新子は群れが大きく好奇心が強いので早めにサビいても大丈夫です。

余談ですが、サ ○リンは他の同じ様なカゴウキより「水の抵抗でミチ糸が張る」様に
本体を沈めぎみにして有ります。 遠投性能を高めた事にも起因して最初の設定距離を超えて
遠投する人が増え、現在は高い視認性が求められる様になり(この件に関しては注意事項で補足)、
その結果視認性だけで無く飛行性能をも安定させる羽を付けています。

話を本筋に戻し、問題は低水温時の「サンマ級」と呼ばれる大型で、群れの数も少なく警戒心
が高くなり時には食い渋りも頻繁に出てきます、其のため超スロースピードもしくは「待ち釣り」
を併用します。 ここで度々出てくる「流し釣」と「待ち釣」の区別を私なりに解説しておくと、
「流し釣」はポイントへ投げた仕掛けにサヨリがアタる迄流しながら待ち、アタリの確認はアタリウキ
もしくはジャンプアタリにより目で捉える釣り方です。
一方「待ち釣」は狙ったポイント迄投げた仕掛けを引き戻し、そのポイント付近でコマセを撒きアタリが
出るのを暫く待つ様にします、これを数回繰り返しアタリが出なければ仕掛が狙ったポイントより大幅に
ズレる前に回収し、コマセも詰め直しておなじところへ再投入する、言わば「ピンポイント釣」になります。
アタリの取り方も「流し釣」では目視に因るものですが「待ち釣」はあくまでも竿先で取る為
(アタリウキを付けない)アタリを待つ間も絶えずミチ糸を張り気味にしておきます。


パート3−5
<<釣り方続編>>
一連の動作を書き記せば、まず「前アタり」でアワせの態勢をとり、竿先を持ち込む様な「本アタり」を、
竿先だけで鋭くビシッとアワせ、ハリ掛かりしたら魚をジャンプさせ無い様(バラシの原因に為る)
素早く取り込むとなります。

言葉にすれば「仕掛けを投げてサビくだけ」と、いとも簡単な浦安釣法ですが、竿先のアタリに神経を
集中させ沖に居るサヨリの状態をサグる為、慣れない内は最初の「前アタリ」でついアワセてしまい、
バラす事が良く有ります。 しかしエサのジャリメがハリからズレて(エサの種類と付け方で詳しく解説)
いなければ何度でもサヨリはアタックして来ます、其のため最後まで気をゆるめないでサビいてください。

その他良く有るパターンに、沖で掛けた魚(サンマ級)が岸近くで急に暴れ出す事も多く、
この時細ハリスや投げ竿等の硬い竿だとそれがバラしの原因に為ります。 其のため細ハリス
(0.8号以下)でないと食わないとされて居る「流し釣」と違い、「サビき釣」では太ハリス(1.5号)でも
十分に食わせる事が出来るので、取り込みの際は強引に頭を岸に向けさせ一気に抜き上げます。

釣り方の最後として、アタリの聞き分けを可能にしたPEラインの特性を生かす為、水面ギリギリ迄
竿先を下げミチ糸が風の影響を受けない様にする事も大切です。

続きはこちら→『パート4』


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