Since May '99
シングルデック・ブラックジャック必勝法
HOW TO BEAT SINGLE DECK BLACKJACK
Version 1.01

Copyright 1991, Michael Hall
日本語訳&html化 Twentye-one@geocities.com

Part 2: 戦略表について

説明

このテキストは,シングルデックのVegasストリップルールを対象にした基本 戦略とHi-Opt Iの戦略表について記述している.戦略はいろいろな情報源から 取っている("The World's Greatest Blackjack Book",Steve Markowitzの分 析的な戦略補正プログラム,私の経験則によるプログラム).

注意

これらの表が正しいことは保証しない.もし間違いや提言があれば,知らせて 欲しい.必要に応じて訂正するつもりである.

基本戦略表の読み方

戦略表は,ディーラのフェイスアップカードとプレイヤーの手がそれぞれの軸 になっている. "..."以外は,"対応する判断に従う"ことを表している(逆に"..."は"対応す る判断に従わないことを示す").表は下から読んでいく.つまり,スプリッ ト("spl")すべきか?ダブルダウンすべきか("dbl")?そして,スタンドすべ きか("sta")?というように判断する.もし何も指示が無ければヒットする.

例えば,8を2枚持ち,ディラーが10だとする.最初にスプリットをチェックす る.すると,表は常に8が2枚の時にはスプリットを示している(全てのアップ カードに対して"spl"が示されている).他の例として,Aと7を持ち,ディー ラがAだとする.最初にダブルをチェックすると,"..."が示されている.従っ て,ダブルしない.次に,ソフトヒットをチェックすると(A-7はソフト18), "sta"が示されているので,スタンドする.

Hi-Opt I 戦略表の読み方

基本戦略と同じようにX,Y軸を取っている. 違いは表の中に数字(インデックス数)が入っている事である.インデックス 数が書いていない限り基本戦略に従う.インデックス数が書いてあり,トゥルー カウントがこの値*以上*の時,これは対応するアクションに"従う"を意味する. 例外として,アスタリスク(*)が番号の後にあれば,逆の意味を持つ.つまり, トゥルーカウント値がこのインデックス数*以下*の時に対応するアクションに 従う.

例えば,前の例を使うと,トゥルーカウント値が0未満の場合,Aに対するソフ ト18は(基本戦略から離れて)ヒットする(インデックス数が0のため).そ して,トゥルーカウント値が0以上の場合はスタンドする.ここで,カウント 値が0の時の戦略表は,基本戦略表とは異なることに注意する必要がある.つ まり,調整された戦略表を使わなければならない(例えば,ハード12に対する4 は,基本戦略ではスタンドだが,インデックス数は+1であり,カウント値が0 ならヒットする). 他の例として,8-8に対するディラー10(スプリットの後のダブルなし)を考 える.番号は"+5*"であり,これは,トゥルーカウント値が5以下の場合スプリッ トを意味する.トゥルーカウント値が+6以上の場合は,スプリットしない(読 者への練習:+6以上の場合はどうするか?訳者注:この場合はハード16と考え, ハードヒット/スタンド戦略表を見る.すると+2以上でスタンドなので,正解 はスタンド)

多くのインデックス数は-20,-15,-10,-5,-1,0,+1,+5,+10,+15,または+20に丸 めることが(単純化)出来る.1991年9月号のBlackjack Forumでは,Arnold Snyderが,このような単純化を行なっても,その戦略としての損失は非常に小 さいことを示している. しかし,私はハードスタンディングに関しては,正確なインデックス数を示し た.これは−私の経験的な結果では−それらの正確な数値による調整が統計的 に意味の深いものであるためである. これが,数百万手の結果に統計的な違いを生み出すかは,私自身疑問である. しかし,この正確な数値は,それぞれの手に対しては確実に違いを生み出すた め,私は,この利益を捨てることは出来なかった. しかし,もし簡単にしたいと望むなら,これらのインデックス数を5の倍数 (それと,+1/-1)にしてもよいであろう.

インデックス数を段階的に習得するべきである.最初は0から始め,そして+1,- 1,+5というように続けて行く.ここで,もっとも重要なのは,ハードスタン ディングとダブルダウンの戦略補正表である.そして,10-10以外のスプリッ トは完全に無視しても構わないであろう.

サイドカウント補正値表の読み方

サイドカウント補正値表は,エキスパートのみが必要とする. これは,通常のHi-Opt I戦略テーブルとは別に記憶する必要がある. サイドカウントを習得するベストな順序は,最 初の章の色々なカウンティング方を比較した表の順番 である. つまり,最初にAのサイドカウントを習得し,次に7のサイドカウントを加える. そして,Blackjackのグランドマスターになるまで,サイドカウントの種類を 増やしていく.

私の知る限り,このテキストはマルチパラメータのHi-Opt Iの全てを簡単に把 握できる唯一のものである.つまり,-6から+6以上の範囲のHi-Opt Iの戦略表 を示した本を見たことはないし,A以外のマルチパラメータ補正を示した本も なかった.また,現在はAと7だけを扱っているが,他の値についても,将来, このテキスト中で取扱うつもりである.

Hi-Opt I戦略表と同じように,サイドカウント補正値表は構成されている.

平均を上回ってサイドカウントしているカードが出現/デックに残った時に, ラニングカウントを(過剰なカード×サイドカウント補正値)分だけ調整する.

サイドカウント補正値の使い方の例を示す.ここでは7をサイドカウントして いて,プレイヤー14に対してディラー10(ラニングカウントは-1,デックの半 分を使用)の場合を考える.表より14対10のインデックス値は+15であり,7の 補正値は+5である. そして,すべての7が出てしまった(つまり過剰に二枚の7がデックから取り除 かれた)状態を想定する. ここで,ラニングカウント値の補正のために,ラニングカウントから(過剰な 残りの7×7の補正値)を引く(または,過剰に出た7×7の補正値を足す)操 作を行なう. この場合,-1 + 2 *(+5) = +9(ラニングカウント+過剰に出た7の数*14対10 の時の7の補正値)である.そして,残りのデック数(1/2)でこれを割ってトゥ ルーカウント値を計算する.+9/(1/2) = 9 * 2 = +18.これが補正されたトゥ ルーカウント値となる.これをHi-Opt Iでのインデックス数15と比較すると, 取るべき行動はスタンドとなる.この場合(7が過剰に出ており,カウント的 に不利なので)ディラーの10に対してハード14でスタンドするのである.

    R ラニングカウント
    X 過剰なサイドカウントカード×補正値
    N 残りデック

  だとすると

修正されたトゥルーカウント値は次の物になる:

    R+X
    ---
     N 

複数のサイドカウントを行なう場合は,Xはそれら補正値の合計となる.

困惑してる?

このチャートについて何か質問があれば,hall@rocky.bellcore.comまでメー ルを送られたい(訳者注:このメールアドレスは既に無効である).
twenty-one@geocities.com
Last modified: Wed May 12 22:53:29 JST 1999

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