ブルーの闘病日記

 

あれは7月の終わりのことでした。

いつものようにブルーを見たら、何かおかしい。

詳しいことは、ブルーの災難に書いてあるが、ともかく、病院に行ったら頬袋を破って、そこが膿んでしまったのことだった。

で、ブルーがとてもおびえた話とか、薬を飲ませようとして苦労した話とかはもう書いた。

 

薬をもらってしばらくして、ブルーの身体をべたべたにしながら薬を飲ますという日々が続いていた。

しかし、なかなか良くならず、なんか頬袋が膨れてきたように見えた。

それで再度前に行った動物病院に行くことにした。

 

病院で膿を出す作業をしていた時のことだった。

最初、膿が少しだけ出て、先生は「あ、黄色いね」と言った。

おっしゃるには、黄色い場合、毒素を産生する黄色ブドウ球菌であることが多いので、こうなるとなかなか治りにくいとのこと。

え〜っと思ったけど仕方ないよね。

 

膿を出す作業は更に続いた。

するとそれまで(なぜか)大人しかったブルーが、急に「キュッ」と鳴いたのだ。

「?」と思ったら先生が突然「あ、しまった」とか言い出した。

「膿が口の中に出てしまった」と言うのだ。

「それってまずいですか?」と分かりきったことを聴いたところ、

「黄色ブドウ球菌なら毒素産生するから、下痢とか起こすかもしれない」だと。

な、なんて事をしてくれるんだ〜と思った矢先、信じられない事が起きた。

 

「でもやっぱり、膿黄色くなかったよね、だからきっと大丈夫」

 

って僕に確認してきたのだその医者は。

おいおい、膿が黄色いから云々って得意げに説明したのは誰だったんだよ、おい。

僕ははっきり言ってボー然としてしまった。

 

その後薬をもらって、3000円ほど支払った。

ま、ブルーは下痢など起こさなかったから良かったけど。

いい加減な医者だなあって思った。

 

それからも僕とブルーの格闘・・・じゃないや、治療の日々は続いた。

しかし、膿はひき、かさぶたっぽくなったが、そこからがちっとも良くならないのだ。

ある程度乾いてきても、そこをかきむしってしまう・・・。

綿棒に消毒液を染み込ませて拭いてやると、そこにはいつもうっすらと血がついてきた。

こういった時、どうしたらいいのだろう・・・。

そう考えながら、時間は過ぎていった。

 

そんなある日、また僕はブルーの異変に気付いた。

お尻の毛が、無い・・・。

そしてお腹の皮がたるんできてそこからも出血してきているのだ。

もうパニック。

 

で、どうしたか。

僕はまたもやあの動物病院の門を叩いてしまったのだ。

何だろう、この心理は。

他に動物病院知らないとはいえ・・・。

あのいい加減な医者にもう一度チャンスを与えようとでもいうのだろうか。

 

しかしこの病院は、ある意味僕の期待を裏切らなかった。

結構待たされて中に入った。

で、先生は開口一番こう言った。

 

「マメ太君ですね?」

 

「は????」

どこでどう間違ったのかと思ったが、まあ、姿形の似ているハムスターのことだから、と気を落ち着かせて、おずおずと

「あの、ブルーですけど・・・」と言った。

 

だが、次に出たこのセリフに僕はもう呆然とするしかなかった。

 

「え?ブルーは死んだんじゃなかったの?」

 

??????

なにを〜!!

生きとるっちゅうに!!

わけが分からん。

 

カルテを見ると、確かに「ブルー死亡、マメ太・・・」と書かれている。

そう、この医者は他の飼い主のハムスターと僕のブルーをごちゃ混ぜにしていたのだ。

僕と同じ名前の飼い主がいて、その人が飼ってるハムスターもブルーと言う名前で、

そのブルーー君が死んで、次に飼ったハムスターの名前がマメ太君・・・。

ブルーと言う名前は、「ブルー・サファイヤ」という種類のハムスターだけに他にもいっぱい有るとは思うが・・・。

飼い主まで同じ名前って事があるだろうか。

大体、病歴が違うだろうに。

 

、こ、このやぶ医者〜!!

 

ムカムカしながらも、ブルーを診てもらった(見てもらった?)。

そしたら、「これは副腎機能亢進症です」とのことだった。

このせいで、傷の治りも悪いし、皮膚が薄くなって、毛が抜けるのだと。

お腹の皮膚がたるんできたのもそのせいだとか。

でも、別に苦しいわけでもないし、行動性は上がるし、多飲はみられるけどもべつに平気だという。

治療法は?と尋ねると、副腎を破壊するしかないとのこと。

でも、これが犬でも一割で死んだりするそうで(お前が下手なんじゃないのって突っ込みもあるけど)、ハムスターでは到底やれないそうだ。

 

カルテに向かって、得意げに「クッシング、クッシング」と呟くこの医者の背中を見ながら、

「なーにがクッシング(人間で言うところの副腎機能亢進症)だ、ボゲッ!」

と言いたかったがそれも出来ず・・・。

とりあえず傷に塗るローションだけ出してもらった。

3000円なり。

 

その後、ローションを塗ってしばらくしてかさぶたが取れ、新鮮な組織が盛り上がってきたように見えた。

これで良くなるかな〜と思っていたが、甘かった。

その盛り上がりは止まること無く大きくなり続けたのだ。

これがポロッと取れてその下にはきれいな組織が・・・と期待したが、気がつくと、完全にそれはかさぶたを巻き込んで一体化していた。

ちょうど瘤取り爺さんみたいに、ブルーのほっぺたにできものが出来てしまったのだ。

 

ブルーが(こんな状況にもかかわらず)元気であることを考えると良性の腫瘍だと思われるが、しかしどうも痛々しい。

片目が瘤のせいであまり開かなくなってしまっている。

餌も食べにくそう。

今ブルーはこんな状態。

ただ、「このまま生えてこない」と言われていたお尻の毛が生えてきたことが僕はうれしかった。

 

今後、医者に連れて行くつもりはない。

後どれくらい生きられるかは分からないが、このまま様子を見ようと思っている。

食欲は旺盛だ。

元気もあるように見える。

だから僕は、ブルーが案外寿命いっぱい生きるのではないかと期待している・・・。

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