0.はじめに
14 Feb. 2009
> 私が科学者として真実だと考えること(たと
えば進化)は、聖典を読んだからではなく、
証拠について調査・研究をおこなった上で、
真実だとみなしているのである。
(リチャード=ドーキンス著 垂水雄二訳. 2007. 神は妄想である 宗教との決別. 株式会社 早川書房. p.413 l.9-10)
> ある一つの結果だけを与えられて、はたし
てどんな段階をへてそういう結果にたち至
ったかということを、論理的に推理できる
人は、ほとんどいない。これを考えるのが
僕のいう逆推理、すなわち分析的推理なん
だ」
(コナン=ドイル著 延原謙訳. 1953. 緋色の研究. 株式会社新潮社. p.193 l.13-15)
ちなみに、1955年 第6刷. p.188 l.16-18では、以下のようになっていた。
> ある一つの結果だけを与えられて、果して
どんな順序をへてそういう結果にたち至つ
たかということを、考えてすらすらといい
中て得るものは、ほとんどない。これを考
えるのが僕のいう逆推理、すなわち分析的
推理なんだ。」
11 Oct. 2008
> すべての条件のうちから、不可能なものだ
け切りすててゆけば、あとに残ったもの
が、たとえどんなに信じがたくても、事実
でなくちゃならないと、あれほどたびたび
いってあるじゃないか。
(コナン=ドイル著 延原謙訳. 1953. 四つの署名. 株式会社新潮社. p.64 l.4-6)
私は大学で動物生理生態学を勉強してきた[0]。...ということになっている。
ほかの大学でそんなの聞かないけど。ちなみに、研究室の名前は「動物生理学研究室」となっていた。たしか。
実績としては、言うのがおこがましいようなのしかないけど。魚にえさやってた[1]のがいちおう動物生理生態学だろうか。
さらに思い起こせば、高校の恩師が昔ゆってたのは、生物学ゆってもいろいろあって、個人の力でほんとに自信もっていえるのは生物の中でも動物、動物の中でも昆虫、昆虫の中でもアリ、アリの中でもこのアリのなかま、というかんじになるということだった[2]。
生物学といっても発生学だの遺伝学だの系統学だのいろいろあって、いろいろありすぎてよくわからないが、とりあえず細胞学とか分子生物学は不得意っぽい。蒸留装置とか、実験装置の温度を2℃プラスマイナス0.5℃に保つとかは好きだけど。
よくわかってなかったのだが、電気泳動の装置を定温に保つ必要があったようだ。
電気泳動法のだいたいのふんいきは、以下のサイトで見ることができる。
http://makezine.com/07/fingerprinting(参照 2008-08-16)
> Home Molecular Genetics
16 Aug. 2008
大学の恩師は、魚が大量死した原因だの、アユが釣れなくなった原因だのを調べに出かけることがよくあった。
そのうちいくつかは、講義のネタに使われていた。そして、おそらく自分だけではないと思うが、これらのネタを理科の授業で利用させていただいている。いま思うと、そういうこともあるていど見越して講義やってたんだろう。
おそらく同じ内容で何十年も講義やっていたと想像される。大学の大きい講義室は100人以上入るから、一般教養の授業で同じネタを聞いた人間は何千人いるかわからない。英語でいうとサウザンズオブや。もしかしたら、つぎの大学でも同じネタ使ってるかもしれない。
いま、研究室でいったいなにをやってたのか考えてるのだが、とりあえずうわさに聞いているふつうの理科系のゼミというのとはちがうみたい。ふつうは英語の論文を和訳してディスカッションとかってやるらしいが、そういうのはやったおぼえがない。
思い出すのは(順不同)、魚のえさやり、コーヒーとお茶の準備、花の水やり、実験水路のそうじ、実験水路つくり、石はこび、水槽のそうじ、ポンプのエア抜き、エンジンかからんスクーターなおし、自転車つくり、ハイエース洗い、ウインクラー[3]の酸素定量、付着藻類の強熱減量[4]測定、プラニメーターで面積はかり、乾電池を直列につないでトータルステーションを駆動できるか挑戦、ポケコンとグラフ用紙でお絵描き、バッテリーあがった車救出、不審者さがし、ノネコつかまえ、底生魚つかまえ。
あと、しめは、大先生の講話。(←僧侶か)
...どうでもいいかそんなこと。ってかんじだが、たぶんこれらは動物生理生態学の役に立っている。そうでないと困る。
http://www.river.or.jp/kawa/mi0709/07-09_022.pdf(参照 2007-11-04)
> フナ,コイの産卵の自動把握を目指し,
産卵時の水音分析の試作機を開発中
あっ これ、やったやった。コイの「バシャバシャ」とはちがうけど、アユが砂利をかき混ぜる「ジャラジャラ」をマイクで拾った。
こういうのに情熱を燃やしてたね。さすが動物生理学研究室やね。ちがうか。
04 Nov. 2007
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20071108/CK2007110802062625.html(参照 2007-11-09)
> 川魚のカジカ、安価な養殖法開発 県河川環境研究所
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20071108/images/PK2007110802162886_size0.jpg(参照 2007-11-09)
> ポンプなどを使い人工海水でカジカを育てるコンテナ(県河川環境研究所提供)
開発した藤井主任研究員は、宮城県で会ったことある。すごい人。
新聞紙の写真で見ると、いちばん下流のコンテナについてる銀色のはW田研にあるようなヒーター。
たぶん、真ん中のコンテナにカジカが入る。W田研のろ過塔と水槽と地下集水池がくっついて小さくなったイメージみたい。
こういうの作るのすき。考えるのはきらいだけど。
09 Nov. 2007
不審者っていってもどんな不審者か伝わりにくいけど、「ロングコートいっちょうオトコ」とか、「ジージャンいっちょうオトコ」とかいたらしい。生物地学科にも被害者が出たので、張り込みを敢行した。いまだと青色回転灯使ったかもしれん。そういう知恵はなかった。
21 Sep. 2008
こういう、徒労に終わるのを、ついやっちゃうんで。夏目漱石も、
> 無駄骨を折り、無駄足を汚す
のをよしとしている。(夏目漱石. 1905. 吾輩は猫である. 増補ザ・漱石 -全小説一冊-. 1-79. 第三書館, 東京. )
14 Feb. 2009
「アユ運び」っていうのもやってた。いま思い出した。
12 Oct. 2008
[0] 「勉強させていただいてるものなんですけど」っていう言いかたをする人には、私の苦手なタイプの人が多い。事例の積み重ねからそう思う。
ちょっと似たものに、質疑応答のとき「私が知らないだけかもしれませんが」っていうのもあるらしい。そういわれればよく聞かれる。おれも使った。ヘンかな。
21 Sep. 2008
[1] ある暑い日。
上司「サツキマスって、なにをえさにしとるんや」
私「えっ。そんなもん、配合飼料のペレットでもなんでも食べますよ。」
...だってだって、研究室ではサツキマスにペレット与えてたもの。
仏頂面でえさをやるのはよくないらしい。そういうことをいう人が多い。
それで思い出したのだが、植物に話しかけながら育てると、だまって仏頂面で水やってるだけの場合より成長がいいというのを研究したいといっていた子がいた。
個人的にはやってみてもらいたかったのだが、指導教官からNGを出されて断念した。でも、植物だって生物だから、水に話しかけるのとは違うから、卒論でなければやってみてもよかったんでは?と、いまでも思う。ちゃんと他の条件をコントロールして。実験者が納得できるように。
13 Oct. 2008
ぜんぜん忘れてたのだが、NOKKOも、檻の中の動物たちに悲しげに話しかける人のほうがやはりいいらしい。NEVER TOLD YOU BUT I LOVE YOU 宮原芽映作詞。土橋安騎夫作曲。アルバム「TIME」に収録。1986年。
おれそういうタイプじゃないんで。だからだめなのかな。
09 Nov. 2008
[2] 「せんせい ナトリウムって灯油の中にしまっておかんとあぶないんやろ」
→「えー。使ったことないで知らん。ぼく生物の研究やっとったもんで。」
「せんせい この木なんていう木?」
→「さあ。調べてみんとわからんね。ぼく動物の研究やっとったもんで。」
「せんせい この虫なんていう虫?」
→「さあ。調べてみんとわからんね。ぼく魚の研究やっとったもんで。」
「せんせい 海でこういう魚釣ったんやけど、なんていう魚?」
→「さあ。調べてみんとわからんね。ぼくアユの研究やっとったもんで。」
...この会話はフィクションである。
[3] ヴィンクラーかウィンクラーって入力しないと、検索にひっかからない。とほほ。
[4] ある暑い夏の日。
「強熱減量とかはやったことありますか」
「いいえ、私がやってたのは乾燥重量を測ったあと加熱して無機物量を測って比率を出して評価するやり方です」
「...それで強熱減量が出せるんですけど」
「えっ...(汗)」
back to index