poisonous plant
毒のある植物
覚えて損のない、毒物学基礎知識だよ〜〜。
毒をもって毒を制す
resort to an evil measure to destroy other evils; fight fire with fire
ってよく言うし、今、話題になりやすいものだしね。
どくぶつ【毒物】
毒性を含んでいる物質。毒のある物。毒。現代では、毒性が毒薬程度で、医薬品以外の物質を、毒薬と区別していう。どくもつ。「青酸性の毒物」
注意
毒物及び、劇物取り締まり法に指定されている物質ばかりですので、貴方の自己の責任の上で、ご使用してください。当HPは、何の責任も負わないとさせていただきます。
毒物及び劇物取り締まり法
医薬品、医薬部外品をのぞく、毒物、劇物に関して保険衛生上の見地から、取り締まる法規(1950)毒物、劇物を法定し、その製造、販売、輸入を登録制にし、取り扱い責任者、取り扱い、表示、譲渡につき規定
アルカロイド=植物塩基。
アルカロイド
(英alkaloid)
植物体中に存在する窒素を含む塩基性有機化合物の総称。興奮剤、麻酔剤など薬用となるものもある。ニコチン、カフェイン、キニン、コルヒチン、ムスカリン、ベルベリンなど約五〇〇種に及ぶ。
アトロピン(ヒヨスチアミン)
チョウセンアサガオ・ハシリドコロ・ベラドンナに含まれる
化学式C17H23NO3 毒薬
中枢神経を興奮、次いで麻痺させる
チョウセンアサガオ(マンダラケ)
ちょうせん‐あさがお(テウセンあさがほ)【朝鮮朝顔】
ナス科の一年草。アジア熱帯地方の原産で、日本へは江戸時代に輸入され、薬用として栽培されたが、今日ではあまり見られない。高さ約一メートル。葉は長柄をもち互生するが、しばしば対生状になる。葉身は広卵形で先はとがり縁は波状。夏から秋にかけ、葉腋にアサガオに似た白い漏斗状花をつける。花冠は長さ一〇〜一五センチメートル、筒部が長く、先は浅く五裂して裂片の先は尾状にとがる。果実は径約二・五センチメートルの球状のタ果で短いとげがあり、灰色の種子を多数含む。全株にアルカロイドを含み、葉と種子は薬用。葉は曼陀羅葉と呼び、ぜんそくに用いる。また、華岡青洲が手術に用いた麻酔剤には、この種子が含まれていた。猛毒なので量を誤ると発狂状態となる。漢名、曼陀羅草。きちがいなすび。まんだらげ。
ちょうせんあさがお
スコロパラミン
C17H21o4N
(毒薬)
ナス科植物などに含まれるアルカロイド
手術の麻酔補助、無痛分娩、
鎮痛、鎮徑、パーキンソン病、乗り物酔いに使用
ヨウシュチョウセンアサガオ
アメリカ熱帯原産で、明治時代にもちこまれた。毒草
1年草
チョウセンアサガオにくらべ、紫ぽい感じが特徴
葉及び種子にスコロパラミン
アトロピン(ヒヨスチアミン)が主成分
ハシリドコロ
はしりどころ【走野老】
ナス科の多年草。本州・四国の山地の谷の陰地に生える。高さ三〇〜六〇センチメートル。根茎は肥厚して横にはい、結節がある。葉は楕円形で先が尖り、互生する。葉柄に翼がある。四〜五月頃、上部の葉腋から先が五裂した黄紫色の鐘形花がたれ下がって咲く。全草にアルカロイドを含み、根茎を莨ー根(ろうとうこん)と呼び、鎮痛薬に用いる。地下茎がヤマノイモ科のオニドコロに似、猛毒があり、誤って食べると発狂状態となって走りまわるのでこの名がある。漢名に当てる莨ーは中国産の別種の名。おめきぐさ。おにみるくさ。
地下に太い塊茎があり、茎は高さ30〜60cm、葉は楕円形
春 花を咲かせる、塊茎、葉には猛毒があり、乾かしたモノを
ロート葉、ロート根といい、ロートエキスを作る
ロートエキス
ヒヨシアミン、アトロピン、スコロボラミンなどの”アルカロイドを含む
鎮痛、鎮徑薬として胃痛、胃酸過多などに散薬の形で使用。劇薬
名前の由来は、山菜と間違えて食べてはしり回ることと、
塊茎がオニドコロに似ているところから、来ている。
ベラドンナ
(ラテンbelladonna)ナス科の多年草。ヨーロッパから西アジアの原産で、アトロピンをとるため欧米で栽培されている。高さ約一メートル。葉は卵形で大きく、基部は細まり柄に流れる。夏、葉腋に先が浅く五裂した紫褐色の鐘形花が咲く。果実は球形で黒く熟す。葉は猛毒を含むが鎮痙(ちんけい)・鎮痛薬に使われる。おおはしりどころ。
古くから、有毒、薬用植物と知られ、全草にアルカロイドを含む
根、及び葉を薬用とし、主成分ヒヨスチアミン。鎮痛、鎮徑剤になる
硫酸アトロピンの原料
ベラドンナ
エメチン
伉原虫剤。
赤痢アメーバ、肝臓ジストマ病などに使用
毒薬(製剤は、劇薬)
吐根トコン
とこん【吐根】
アカネ科の常緑小低木。ブラジル原産で、インド、ビルマなどで栽培されている。高さ約四〇センチメートル。根は地中をはってじゅず状の太い側根を出す。茎は四稜があり、短毛を生じる。葉は革質、楕円形または卵形で対生する。花は白色で小さく先が五裂した筒状花で大形の総苞の上に密集して咲く。花後、エンドウ大の果実を結び、初め紅色だが熟すと紫色になる。根のことも吐根といい、催吐・レ痰またはアミーバ赤痢の特効薬に用いる。
ブラジル原産のアカネ科植物トコンの根を乾燥させたもの、エメチンなどのアルカロイド
を、含む。下剤、去痰薬 、有機リン剤中毒に用いる催吐剤などに使用。
アヘン末とトコン末をあわせデンプンなどまぜた、ドーフル散として使用もされる
ストロファンチン
C29H44O12・8H20
毒薬
キョウチクトウ科植物の種子、または、木部に含まれる、数種の配糖体
この一種であるGストロファンチンは、強心剤にもちいられている。
薬用量、中毒量の差が小さいので、短時間の反復使用は危険
キョウチクトウ(夾竹桃)
きょうちくとう(ケフチクタウ)【夾竹桃】
キョウチクトウ科の常緑低木。ペルシアからインドにかけて野生し、日本へは中国経由で江戸時代に渡来し、庭木や薬用に栽植。幹は高さ約三メートルになり、全体に有毒の乳液を含有。葉は革質で細長く、長さ六〜一八センチメートルになり、ふつう三葉ずつ輪生。夏から秋にかけて、若枝の先端に筒状鐘形で先端が五裂し、芳香のある径約三センチメートルの紅色の花を開く。花色には淡黄色、白色のものもあり、八重咲きもある。枝、葉、花は強心薬、利尿薬に用いる。《季・夏》
きょうちくとう‐か(ケフチクタウクヮ)【夾竹桃科】 双子葉植物の一科。世界に一八〇属一五〇〇余種が知られ、主に熱帯に生育する低木で、普通他の樹木に巻きつく。樹脂をゴムの原料に、また、含有されるアルカロイドを薬用や毒矢に用い、また、キョウチクトウ、ニチニチソウは観賞用に栽培。ちょうじそうか。
古代中国では、この木で箸を作り、じわじわとした、暗殺に用いたとの
話があるが、この木は、かなり舐めると、苦い味がするので、それがしない
ように、工夫したと思われる。
キョウチクトウ
(夾竹桃)
ストリキニーネ(ストロキニン)
C21H22O2N2
フジウツギ科マチンに含まれるアルカロイド、興奮剤。
血管、中枢神経にたいして興奮作用を有し、視覚や他の知覚を
敏感にする。急性アルコール中毒に使う。
中毒すると、過敏症、痙攣などになる。毒薬
マチン
【馬銭・番木鼈】
(中国語から)
1 フジウツギ科の常緑小高木。熱帯アジア・オーストラリア北部原産。高さ約五メートル。葉は卵円形で対生し、革質で長さ一〇センチメートル内外。花は先の五裂した白い筒状鐘形花で小枝の先端に密集して咲く。果実は橙黄色でダイダイに似ている。種子は円盤状で径二センチメートル内外。種子はホミカ、馬銭子(マチンし)などと呼ばれ猛毒。ストリキニーネを精製し強壮薬や殺虫剤に用いる。ストリキニーネのき。
2 1の種子から製した薬。その少量を健胃、強壮の目的に使う。毒性が強く、犬や鼠を殺すのにも用いられ、また、江戸時代は、犬にかまれたときに用いるものとされた。馬銭子。ばんぼくべつ。ホミカ。
種子は、(馬銭子または、ホミカ)とよばれ、ストリキーネなどのアルカロイドを含む
硝酸ストロキーネの原材料になるほか、ホミカエキスとして、消化不良などに使う。
トリカブト(ハントリカブト)
キンポウゲ科の多年草。
中国原産。茎は直立して高さ一メートル内外。塊状のよく発達する根がある。葉は互生し有柄で掌状に深く三裂し、側裂片はさらに二裂して縁は欠刻状。秋、枝先や上部の葉腋に円錐状の花序をつけ、深紫色の兜状の花を多数開く。切り花用などに栽培される。日本には、ヤマトリカブトなど本種に似た種類が多数野生。一般に猛毒があり神経を麻痺させるが、漢方では根を烏頭(うず)・付子(ぶし)などといい、鎮痛・興奮・強心薬に用いる。花の形が1に似ているところからの名。はなとりかぶと。かぶとぎく。漢名、烏頭。《季・秋》
アコニチン、メサノコニチンなどのアルカロイドを含み、
アイヌの人は、これらを使って、根の汁を塗った弓矢での熊狩りに使った。
また、保険金目当ての殺害用の毒として使われた事で、日本で有名になった。
カフェイン
(英 caffeine)
C5HO2N4(CH3)3
茶の葉、コーヒー豆、カカオの種子などに含まれているアルカロイド。化学式は
無色・無臭で、苦味のある柱状結晶。大脳皮質、中枢神経系、心臓、腎臓などを興奮させる作用がある。テイン。茶素。
(劇薬)
ニコチン
(英nicotine,ドイツNikotin)〈ニコティン〉
化学式 C10H14N2
タバコの葉に含まれるアルカロイドの一つ。
無色または淡黄色の油状液体。タバコの葉にアルカリを加え水蒸気蒸留してつくる。光や空気で容易に酸化され褐色に変色する。有毒。硫酸・酒石酸の塩として農薬用殺虫剤に用いられる。
エフェドリン
(英ephedrine)
白色の結晶。アルカロイドの一種で、漢方薬の麻黄に含まれる。長井長義が明治二〇年発見。喘息発作、低血圧症に用いる。
覚醒剤の原料でもあり、劇薬
まおう(‥ワウ)【麻黄】
1 マオウ科の常緑小低木。中国北部、モンゴル原産。高さ三〇〜七〇センチメートル。根茎は木質で曲がって長く横に伸び、茎は緑色で細長く、分枝して直上する。葉は白い鱗片状で対生。雌雄異株。初夏、茎頂に卵形の花穂をつける。果実には赤い肉質の包葉に包まれた二個の種子がある。漢方では茎を煎じて発汗、利尿、鎮咳、レ痰、鎮痛薬として用いる。漢名、麻黄。
今回は、植物毒関係だけですが、もっと、強力な、科学合成毒などの話題をと、思って文章整理中です。
では・・・have fan!!
hehehe・・・・・・