木 〜 静寂 〜
木は黙っているから好きだ
木は歩いたり走ったりしないから好きだ
木は愛とか正義とかわめかないから好きだ
ほんとうにそうなんだろうか
見る人が見たら
木は囁いているんだ ゆったりと静かな声で
木は歩いているんだ 空に向かって
木は走っている 地の下へ
木はたしかにわめかないが
木は
愛そのものだ それでなかったら小鳥が飛んできて
枝にとまるはずがない
正義そのものだ それでなかったら地下から水を吸い上げ
空にかえすはずがない
若木
老樹
ひとつとして同じ木がない
ひとつとして同じ星の光の中で
目ざめている木はない
木
それは誰のことをさすんだろう
木
それは静をあらわす
静
それは月?
‥‥‥‥‥
僕は木が好きだ
どうも、ありがとうございます。
ついに我がホームページ “The Remains of Another World” も無事5,000ヒットを迎えることができました。これもみなさまのおかげです。ただひたすら感謝しております。
少し遅れましたが5,000ヒット記念として詩を掲載いたしました。一部抜粋していますので純粋なオリジナルではありませんが僕自身はには気に入っています。
木という普遍的な静の対象をこまかく描写したつもりなんですが‥‥‥‥
誰の誰に向けたどういう感情かはわかると思いますのであえて省略させていただきます。
挨拶はこのへんにしておきましょう。
それではみなさま今後ともよろしくお願いいたします。
98.04.25 Written by nobu