ニューヨークの情報としてよく聞くのが「ハーレムに行くな」というのでしょう。さぁ、では私のそれに対する質問としてはいったいどこからどこをこの人は「ハーレム」と一言で呼ぶのでしょう?今住宅地が激減しているNYC(*)ではマンハッタンのミッドタウンから80丁目の辺りまでに住んでいた白人住民が安い家賃を求めてどんどん上の方(115丁目辺りまで)「移住」しています。東側にあるエル・バリオ(El
Barrio)と呼ばれるヒスパニックのハーレムには日本人に限らずニューヨーク人でもスペイン語がまともに喋れないなら行っても困るだけ。125丁目は今沢山の空き地が大手スーパーマーケットに買い取られてあと数年すると大きなショッピング・モールになる。そうなるともっと人種移動が起こって他の多人種が住んでいる地域(グリニッチ・ビレッジとか)と変わりがなくなる可能性も。有名人がいっぱい住んでいることで知られるセントラルパーク・ウェストも夕方にジョギングしている女の人が刺し殺されるなどという事が起こるし、はっきり言って「どこどこが危ない」という見方は間違っていると思う。私自身を例にとって言うと、私はスペイン語がまるで駄目なので、マンハッタンの160丁目以降にあるワシントン・ハイツやクリオールも喋れないのでハイティ出身の移民が多いブルックリンの一部の地域には一人では行かない。
先日公園が好きな私はセントラル・パークまで散歩に行った際とても「へん」な人を目撃した。日本人の観光客の方である。「なんでそんなん日本人とか観光客とかわかるねん?」と言われそうだが、日本語を喋っていた以外の理由は夏の暑い日(摂氏30度)に回りがTシャツに短パン、もしくは水着で芝生に寝そべっているのに、黒いスーツを着てヒール靴をはいて散歩(?)しているのは本当に日本人の観光客だけ。ニューヨーカーはそんな彼女らをこんな暑いのに気違いちゃうかという目で見ていた。言い換えれば、「あんたら危ない目に会いたいんか?」もしこの場で彼女らの奇麗なバッグが狙われてもニューヨーカーは多分同情もせんでしょう。しかし彼女らは日本に帰って「最近はセントラル・パークまで昼間でも危ないのよ」とまた偏見的な情報をまきちらすのでしょうか?
私は世界のどんな場所でも(勿論あるていど政治的に安定した国なら)どこでも危険にでも安全にでもなると思っている。ルイジアナでまちがえて違う家にハロウィーンの仮装のまま行って、
"Freeze!"(動くな!)といわれて理解できず一歩前に進んだが為射殺された子がいたけど(ま、これはこの南部の田舎おやじが異常!)そんな簡単な事もわからんままアメリカに遊び気分で留学してくるのはどうかと思う。ブロンクス(**)はへんに「危険な場所」としてとっても有名だが英語がきっちり喋れない人もしくはスペイン語が出来ない人には住み心地のよくない場所なんやと思います。日本にいてもボーっとしていたらスリのいい「かも」になるし、その国、地域ごとのルールを守らんような人(セントラル・パークの子らの様な人)が「危ない目」に会うのだと思う。近所の豆腐屋さんに行くのにロールスロイスで来る人がおったら「なんじゃこいつ?」と思うでしょ?
さて本題に戻って、ニューヨークの私が思うところ何が最近一番危ないか...というとニューヨーク市自体!ニューヨークももう100歳で町中でガタがきている。よく5番街等で古いビルの外壁から落ちてきたレンガのせいで道路が閉鎖されてたりします。NYC中でぼろぼろとレンガがおちている状況。ハーレムがどうのこうの言うてる場合じゃない!これからは坂本九にならって上を向いて歩かなあきません!(ま、レンガが降ってきたら上向いてても手後れやけど)NYCではレンガにご注意!
*:ウォール街の小中学校もスーパーも無い住宅地としては最悪の条件にある場所で、会社が倒産して空きビルになった建物もアパートやコンドミニアムに改築されている。アパートに改装されたビルは住人をミッドタウン並みの家賃で募集していた。
**:ブロンクスはあまり知られていないが1997年の Most American Cityベスト10に選ばれた。(そんなんに選ばれて嬉しいんかどうか知らんけど。)カーター元大統領に「最低な街」と言わせたブロンクスはだんだん住みやすい場所になりつつある。(クリントン大統領はこのブロンクスの発展に一目置いていて、サウス・ブロンクスの小ビジネス発展の為、5千万ドルもの予算を割り当てた。)この5つのNYCの地区で一番小さいブロンクスはとっても変った場所で北へ行くと高級住宅街や閑静なアイルランド移民の地区があり、(リバーデール付近)白人が占める率が約95%以上というNYCらしくない統計のシティー・アイランドもブロンクスに位置する。マンハッタンのリトル・イタリーより古くいまだに昔の姿を残すイタリア系の地区というとここブロンクスにあるアーサー・アベニュー付近の事である。また市内で一番緑が多いのもブロンクス。因みにマンハッタン命のジュリアーニ(ブロンクスで結婚したのに)は今必死にヤンキース球場をマンハッタンにものすごい予算を使って移動させようとしています。そんなお金余ってるなら便所で生徒に授業受けさせなあかん小学校に部屋を増設しろー!あー、私も選挙権があったらなぁ...
このページは1998年に書いたものです。
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