分布定数回路論(電気 雨谷教授) 1986年度(雨谷教授) [1](1)右図(教科書p.118の図5.2で、l=50km)の終端開放3相撚架      線路のインピーダンス及び、アドミタンスはf=50Hzで次の値となる。      Zs=0.114+j0.422[Ω/km]       Zm=1.169+j0.129[Ω/km]       Ys=j3.61[μS/km],Ym=−j0.351[μS/km]       モード減衰定数αo,α1,α2[dB/km]、伝搬速度       Co,C1,C2[m/μs]、及び特性インピーダンスZoo,Zo1,      Zo2[Ω]を求めよ。    (2)始端に図の如く対称3相交流電圧Em=浮Q*100kV,f=50Hzを      印加した時の始端電流Ia,Ib,Icを求めよ。 [2]下記より1問選択。  A)直流分布定数線路において。   (1)RLCG等価回路を用いて波動方程式を立てその一般解を求めよ。   (2)左端(x=0)に直流電圧限を有する半無限線路の位置xでの電圧、電流を求     め、また特性インピーダンスZo、伝搬定数Γを求めよ。但しG≠0   (3)終端短絡有限長線路の場合、上記の電圧電流解は直流でG→0を考慮すると直     流回路でのオームの法則と一致することを証明せよ。   (4)R,L,C,Gが零でないとして直流での伝搬速度を      C=lim(ω→0のとき)ω/β で定義するとき、これを求めよ。      (ヒント:普i1+x)垂P+x/2 (x<<1)  B)行列の固有値、固有ベクトル(変換行列)   (1)|30  9  6|=[P]      |9  27  9|      |6   9 30|      なる行列の固有値qk及び固有ベクトルAjkを求めよ。      (j,k=1,2,3)   (2)|s m m|=[P]      |m s m|      |m m s|      なる完全対称行列に対して A−1(インバース)=At なる条件を満足す     る変換行列[A]を1種類求めよ。 1987年度(雨谷教授) 〔1〕教科書p.74[3]をT型集中定数近似等価回路で解き、    p.77(11−29)式と比較し、近似計算の誤差について述べよ。 〔2〕1986年度[2]A(2)(3)(4)、Bと同じ。 1991年度(雨谷) 1)実際の線路において、線路終端を短絡及び開放したときの線路始端での測定インピーダンスをZf,Zaとしたとき、集中定数回路の単位長あたりのR,L,Cを求めよ。相回転数N=2ν、伝搬速度C=280[m/μs]周波数100[kHz]、線路長10[km]とする。   Zf=(忘れた)+j(忘れた)   Za=(忘れた)−j(忘れた) が与えられている。 (1章の最後の線路定数の決定) 2)次の問題のうち一問を選択して答えよ。 @電力線の空間インダクタンスの等価半径を用いた計算式。    Lsp=(μo/2π)ln(2hp/rp)=1.058[mH/km]  と厳密解との差異を述べよ。 A教科書124頁の5.4図においてVsbとIsbを求めよ。 B(忘れた)T型集中定数等価回路を用いて計算(忘れた)    (教科書131頁[5.3]みたいなの。) 1992年度(雨谷) 〔A〕3相非撚架水平配列線路の始端で中相(b相)で大地間にf=200kHz振幅I   =1Aの正弦波信号電流を印加したときのx=50km地点でのa,b,c各相及   びa−b相間で得られる信号電流を求めよ。但し、f=200kHzでの相領域イ   ンピーダンス行列[Z]、アドミタンス行列[Y]および電圧変換行列[A]は次   式で与えられているものとする。途中計算をすべて示せ。    |45.3+j36.9 39.9+j229  31.0+j100 |     |                                | [Z]=|   0       45.3+j1320 39.9+j229 |     |                                |     |   0          0       45.3+j1320|     |14.4 −18.7 −0.460|     |                 | [Y]=| 0    14.4 −1.87 |     |                 |     | 0     0    14.4 |     |1  1  1|     |       | [A]=|1  0 −2|     |       |     |1 −1  1| 〔B〕 (1)減衰定数xは周波数に対して単調増加するとなっている。(教科書p18の      図1.8においてこれは正しいか。?正しいとすれば、α(f→0)<α(f→無   限大)を証明せよ。誤りと考えるならば、その根拠を述べよ。また、P80[2]   では、f→無限大でα=0としている理由を説明せよ。     (2)特性インピーダンスは基本的に線路高hに比例する。    (Zo垂U0ln(2h/r))    しかし、実際の3相線路ではha>hbと取ってもZoaa<Zobbとなること   がある。(p.95 図4.8)何故か。 (3)整合(matching)条件の物理的意味について説明せよ。 (4)非撚架水平配列3相線論における外装サージ波形初期(波頭部)の特性について説   明せよ。 1994年度 〔A〕次の中から1題選択して解答せよ。(計算問題)    5章の〔5.1〕    6章の〔6.3〕(1) 〔B〕次の問題を解答せよ。   (1)〔2.6〕 (2)〔5.3〕〔5.4〕これらは同じ問題   (3)行列の問題でB−1(Bのインバース)=Bt(Bの転置) コメント(蔵田先輩) 今年は、問題数が多くその上教科書のみ持ち込み可ということで非常にしんどかった。 時間が足りなかった。(後で分かったことだが、かなりの人は、不可であったらしい。 1995年度(1996年1月23日実施) 次の3問のうちから2問選択して解答せよ。 A1章の〔1.13〕の問題をアレンジした問題(確か問題文自体も変わっていたよう  な気がする。) B5章の〔5.6〕の問題でl=200kmをl=100kmに変えてあっただけの問題 そのほかはまったく同じ文章。 C6章の〔6.2〕の文章で単位関数進行波eoをEに変わっていただけの問題。  そのほかはまったく同じ文章。ただ、この答えと例題6・5とを比較して論じろとつけ 加えてあった。 コメント(早川洋一) 前年度の再履修性が多かった訳か非常に今年は素直な問題だってびっくりした。普通の人は、BとCの問題を選択するのは当たり前でしょう。Aを選択した人は、いるのでしょうか。それにしても今年は、簡単であって良かった。来年は、再びいつものように難しくなると予想しておいた方がよいでしょう。