1.はじめに
今、環境問題が重要な人類共通の課題として注目されてる。利便性や豊かさを求める生活様式が、ごみの増加、水質汚濁、大気汚染などの都市・生活型公害問題を引き起こし、経済成長に伴なう大量生産による大量消費は、最終的に大量廃棄をもたらしました。地球の温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊などの環境破壊はもはや、個人レベルでの対応という域を越え、地球レベルでの対応を迫られているといえるのではないか。
環境問題への対処、環境保全への努力は、今後すべての人が避けることのできない課題であり、我々個人が一生を通じて取り組むという意味では、まさに生涯学習の大きな対象であるといえる。学校における環境学習は、まさにこの生涯学習の一環であり、その基礎的な部分として学校教育の中で位置付けられている。
このような状況の中、教育の現場では社会科、理科、保健体育などの教科の中で環境に関する指導が行われている。平成元年「新学習指導要領」の改訂においては、さらにその指導内容を充実し、全教科の中で環境学習に対して具体的に指導することとされている。「環境学習」に対する学校の関心は、ここにきてますます高まりつつある。特別活動の一環である修学旅行のおいても最近は、この環境学習に注目する学校が増えてきた。修学旅行で毎年たくさんの学校が訪れる京都では、修学旅行生が買い物から宿舎に持ち帰る紙袋がごみとなっています。このたびの提案はこの不必要に発生するごみに焦点をあて、地元の市民団体の協力のもと、この課題を解決すべく、ごみをつくらない修学旅行、”地球”にやさしい修学旅行の実施をめざして、修学旅行用(仮称)「エコ・バッグ」導入を提案をするものである。
2.提案趣旨・概要
■学校を取り巻く状況
・文部省「新学習指導要領」での環境学習の積極的指導推進
・教育現場での環境学習への関心の高まり。
・学校事業におけるボランティア活動に環境学習メニュ−(クリ−ンアップ活動)採用
・特別活動(修学旅行)中に環境学習メニュ−を検討する学校の増加。
■京都における修学旅行の現状と背景
・京都における定番の見学地めぐり。
・京都市内の買い物終了時に発生する数個の土産袋。
・持ち帰った土産物紙袋は宿舎で一つにまとめられ、残りはごみとなり捨てられている。
・旅館ホテル内で破棄された膨大な紙袋のごみ。
・旅館ホテル、市のごみ処理に対する負担増とその対応の必要性
■基本テ−マ
『地球に”やさしい”修学旅行の実施に向けて、ごみを出さない修学旅行を!』
■提案するのは、
修学旅行用『エコ・バッグ』の導入の提案
・買い物で受け取る紙袋をなくし、修学旅行から発生するごみを減らすために、仮称「エコバッグ」を修学旅行で各自持参し、現地での買い物に出かける。
・事前に「エコバッグ」は学校ごとに用意し、修学旅行に持参する。
・修学旅行中の買い物でこのバッグをもった生徒には、土産販売する側は余分な包装をしない。
・「エコバッグ」は環境にやさしいリサイクルが可能な素材または頑丈な素材でつくる。
・「エコバッグ」購入代金の数%を世界的な環境団体、地元の環境保護団体などに協力金運営費)として寄付し、京都おける修学旅行での環境学習の実施に際して、優先的に 協力してもらう。
・奈良地区、阪神地区でも「エコバッグ」を利用し買い物をする。
〔効 果〕
・京都のごみ問題解決を通じて、環境問題を生徒に気付かせ、自らの行動を促す。
・旅行終了後、学校に帰ってからも環境保護意識の継続、地元での行動につなげる。
・ごみ処理にかかる自治体、旅館ホテルの人的、経済的負担を軽減しごみが減少。
・最終的に個人の生活において”地球にやさしいライフスタイル”への見直しにつなげる
■実施例
例えば、学校や自治体サイドでは、実施に際して次のようなことが考えられますが……
〔学校では…〕
・学校による事前の「ごみを出さない行動」の指導
・観光地(新京極、寺町、河原町等)の清掃活動
・”京都タウンウオッチング”−京都の町を観察し、自分のまちを見直すきっかけに−
・環境学習の積極的な取り組み
〔京都市では…〕
・買い物地域(新京極、寺町、河原町等)のごみ箱の設置を増やす
・買い物時に使用する紙袋を回収しリサイクルする。
・ごみの回収の回数を増やす。
〔展開案〕
環境組織団体、NPO、NGOの協力のもと出張セミナ−、インストラクタ−の派遣、活動プログラムを実施。
・「環境講座」の実施
・「ボランティア講座」の実施−ボランティアの心得から−
・クリ−ンアップ活動などのサポ−ト 例)嵐山近辺の清掃活動
・「東山三十六峰”エコハイキング”」の実施
・「環境学習」体験メニュ−の実施−
・学校での事前学習へのインストラクタ−の派遣。
・学校教職員を対象とした環境教育先進国への研修ツア−の実施。
●ご注意:本文の一部分または全部を著作権法で定められている範囲を超えて、著者に無断で複写、複製、転載、データファイル化等することは法律で禁じられています