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鯨の肉って食べたことありますか?
私は、これを言っちゃうと歳がばれてしまうんですが、小学校の低学年までこれがよく給食に出てきて大好きでした。
母はよく、「鯨の肉は安いし栄養があるし、何よりも鯨には捨てるものが何もないんだよ。」と言っていました。でも、その安くて良い肉がある時突然庶民の口に入らないような、高価な食べ物になってしまいました。西欧諸国の圧力で、日本が商業捕鯨を続けられなくなったのです。あれは、ほんとにある日突然の出来事でした。
なぜなのか附に落ちないまま年月が経ったある時、アメリカの人類学のクラスでその“なぜ”を解き明かすのに絶好の機会をいただきました。
ものすごく苦労しました。何って、日本の捕鯨に関する資料がどんな大きな大学の図書館にも置いてないんです。私はシアトル近郊に住んでいましたから、シアトルの公立図書館すべて、ワシントン州立図書館、そして人類学には定評のあるワシントン州立大学の巨大な図書館まで探しまくったのですが、見つかったのは2冊の日本発行の本だけ… どんなことでも研究するあのアメリカが、10,000年の歴史を持つ日本の捕鯨を知らないわけがない、と疑惑の念を持ちました。資料がないのは、確信を持っていますが、情報操作のせいだと思います。
人類学のフェロー先生も「そう思う」、とはおっしゃってくださいましたが、「それを証明するのは不可能だから僕ならやらない」とも。アメリカには
”Freedom of Speech”というポリシーがあって、法律でどんなことも言っていい、と保証されているのです。前書きが長くなってしまいましたが、私のこのリサーチ・ペーパー(調査論文)には西欧諸国がいかに日本の文化に無頓着でいるか、いかにアメリカという国が環境問題を何も考えてないか、自分達の価値観だけ我々に押し付けようとしているか、などのことが書いてあります。
原文である英語版はそのまま載せてあります。(私にはかわいい子供のようなものなので、長いけれどこれを削ったりなんてできませんでした。) 仕方がないのですが、これは仮にも論文なのでとっつきにくい文章になっています。そこで、簡単に要約した日本語版も載せました。お読みになってみてください。
この場をお借りして、このプロジェクトに多大なるお力添えをくださったJWAの伊藤さん、久保さん、そしてICRの三崎先生、是非お礼を言わせていただきたいです。
本当にありがとうございました。
そしてC.W.ニコルさん、あなたにもお礼を申し上げたい。あなたのテキストをお借りできた事で、いいPaperができました。ありがとうございました。
英語版は長くて堅苦しいですが、読んでいただければ幸いです。
世界中の皆さんが、これから来る食糧危機を真剣に考えてくださるように祈りながら。
The Whaling Controversy (English Only)