Rosh Hashanaとは、ユダヤ暦の新年です。ユダヤのカレンダーシステムには２種類あり、ロシュハシャナのあるテイシュリの月を年の第一の月とするものと、過ぎ越しの祭り（Passover）のあるニッサンの月を新年の第一月とする方式です。一部のユダヤ人は世界が創造はロシュ・ハシャナの日であったと信じていますが、旧約聖書ではこれは第七の月と表示されています。大切な事は、天地創造が何月何日であったかという事よりも、一体この月の初めに何を行うのか、何の意義があるのかということを正しく知る事です。
ロシュ・ハシャナの起源となっている聖書の聖句はレビ記にあります。
23:23 主はまたモーセに言われた、23:24 「イスラエルの人々に言いなさい、『七月一日をあなたがたの安息の日としラッパを吹き鳴らして記念する聖会としなければならない。23:25 どのような労働もしてはならない。しかし、主に火祭をささげなければならない』」。
これは、イスラエルの民がラッパの音をもって集合する時でした。この時はまた記念の日（Yom HaZikaron）とも、裁きの日（Yom HaDin）ともよばれ、新たな年を始めるに当たっての年頭の重要な日でもありました。興味深いのは、ユダヤ人は、この時に、湖や川や海のほとりに行って、ポケットを裏返しにして中のゴミや石ころを捨てますが、これはTashlichという名前で呼ばれるあとからつけられた習慣であり、旧約聖書のミカ書に、
とあるところから由来しています。7:18 だれかあなたのように不義をゆるし、その嗣業の残れる者のためにとがを見過ごされる神があろうか。神はいつくしみを喜ばれるので、その怒りをながく保たず、7:19 再びわれわれをあわれみ、われわれの不義を足で踏みつけられる。あなたはわれわれのもろもろの罪を海の深みに投げ入れ、7:20 昔からわれわれの先祖たちに誓われたように、真実をヤコブに示し、いつくしみをアブラハムに示される。
ロシュ・ハシャナとイエスキリストとの関係は非常に重要です。キリストの初臨の前まで、ラビ達は角笛（SHOFER）が鳴り響く時メシアがお出でになる事を教えていました。メシアが来るならば、死人はよみがえり、新たな世界が来ると教えていたのです。後にも述べるように、キリストがお生まれになったのも、これから間もなくしてからのスコテの祭り（仮庵の祭り）の時であり、キリストは事実我々の罪をあがない、死人をよみがえらせました。新約聖書のテサロニケ第一の手紙には、
4:16 すなわち、主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる。その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり、4:17 それから生き残っているわたしたちが、彼らと共に雲に包まれて引き上げられ、空中で主に会い、こうして、いつも主と共にいるであろう。4:18 だから、あなたがたは、これらの言葉をもって互に慰め合いなさい。
と書かれています。一部の人は、義人がキリストの再臨の前に取り去られるという携挙説をとなえていますが、それは実は誤っています。我々はそのようには考えず、この新約聖書のみことばに従って、キリストの再臨と義人の救済は同一の時に、角笛の音とともに来ると信じているのです。上のTashlichの儀式が思い起こさせるように、我々の罪は神によって海の深みに投げ込まれますが、それは我々が子羊の犠牲となったイエシュアをメシアとして受け入れたからです。そうしてコリント第一の手紙に書いてあるように、
15:50 兄弟たちよ。わたしはこの事を言っておく。肉と血とは神の国を継ぐことができないし、朽ちるものは朽ちないものを継ぐことがない。15:51 ここで、あなたがたに奥義を告げよう。わたしたちすべては、眠り続けるのではない。終りのラッパの響きと共に、またたく間に、一瞬にして変えられる。15:52 というのは、ラッパが響いて、死人は朽ちない者によみがえらされ、わたしたちは変えられるのである。15:53 なぜなら、この朽ちるものは必ず朽ちないものを着、この死ぬものは必ず死なないものを着ることになるからである。15:54 この朽ちるものが朽ちないものを着、この死ぬものが死なないものを着るとき、聖書に書いてある言葉が成就するのである。15:55 「死は勝利にのまれてしまった。死よ、おまえの勝利は、どこにあるのか。死よ、おまえのとげは、どこにあるのか」。
という言葉が成就するのです。讃美歌にも、
聞けシオンの山高く
いと厳かに鳴り渡る角笛を
主は来たり給う
我らが待ちにし主は来たり給う
というものがありますが、これははからずも、このRosh Hashanaの王の光臨のテーマを歌っているのです（セブンスデーアドベンチストの読者よ悟れ！）。こうして、終わりの時にイエシュアが再臨される時、我々は新しい朽ちない体をいただくのです。
Sh'ma Yisrael adonai elohaynu, adonai echad
Baruch shem kevod malchuto
l'olam vaed
聞けイスラエルよ、主は神であり、主は一人におはします
神のみ名を世々限りなくたたえまつれ